2025.07.04 by haishima
埼玉県のスバルレガシィ様より全塗装(オールペイント)のご依頼でした。写真で分かる通り全体的に塗装が劣化し艶が無くなっていて、特に屋根はクリヤー剥がれが酷い状態で剥離作業が必要なほどでした。この車が販売された当時はツーリングワゴンとかステーションワゴンと言われる形状が大変人気がある時代で数多くのワゴン車を修理させていただきました。
この型のレガシーは久しぶりの再会になりますが、どこまでリフレッシュできるのか?とても楽しみでした。ちなみにこのお車をお預かり中に「レガシー生産中止」の報道がありとても残念で驚いてしまいました。スバルと云えば、レガシーと頭に浮かぶような名車でしたので時代の流れとは言えとても寂しく感じました。
ルーフは剥離をしています。本来ならばボンネットなども剥離をしたいところですが、どんどん価格が上がってしまうため剥離作業はルーフだけに致しました。このお車は事前の確認では気が付かなかったのですがひょう害を受けていまして所々に凹みがあったのです。ただ、塗装が劣化しており艶が無いため凹みが分からなかったという事です。
このひょう害修理ですが剥離した状態で艶を出して内側から全て外に向けて修正していますのでパテを使用することなく完璧に直しています。写真は鉄板がむき出しになっている状態にプライマーという防錆効果の高い塗料を塗装したところです。ほぼ透明な塗料で若干黄色味を帯びた塗料です。この一手間がとても重要です。焼き付けしてガッチリ固めます。
サフェーサー塗装に入ります。写真で紹介しますと流れる様にスムーズな説明になりますが、実際にはここまでの作業はとてもとても複雑で大変です。当然傷や凹みもありますので、なるべくパテを使用しないレベルで丁寧に鈑金を行い、更に今回はひょう害の損傷があるため見落としの無いように専用のデントライトを活用して丁寧に凹みの有無を確認し、ドアノブなどの部品を全て外し、塗料が乗りやすくするために足つけという作業を行います。そして綺麗に塗装するためその状態で一度洗車をしマスキングからサフェーサー塗装のこの写真となるのです。
この状態で更にボディーの状態を観察し問題なければ上塗りの下地作業に入ります。その下地作業の後に再度水洗いして綺麗にしてからいよいよ上塗り作業に入ります。
ここまでくれば完成が見えてきます。2度目のマスキングなので少しは綺麗に要領よくマスキングできていると思いますが(笑) 小さなブツなどがなるべく付着しないように工夫しながらのマスキング作業となります。塗装が始まれば一気に集中して仕上げまで休みなく塗装しますので、かなり集中力と体力が必要な作業となります。塗装作業は失敗するとリカバリーが大変なので心配しないように。。。でもしっかり塗り込んで綺麗に仕上げなくてはならず本当に難しく緊張する作業です。経験と気合と頑丈な体の一致が必要な作業ですね。
こちらは細かい部品の塗装です。この部品の塗装は形状が複雑なため塗装準備の足つけ作業などの下地作業や塗装作業もとても手間がかかり難しい仕事です。また、今回のレガシーは純正のエアロパーツが付いているため、これが大変で大変で・・・全て両面テープが使用されているため固着した両面テープをはがす必要があり、かといって部品を傷つけないようにテープをはがす作業がとても大変でかなり時間がかかってしまいました。エアロパーツは外装のイメージを変えてよりスタイリッシュになりますが、補修などの場合は修理料金がガンと上がってしまいます。
こちらは完成写真となります。塗装後に焼き付け乾燥をしっかりと行い全面を磨き上げてコーティングで仕上げて完成です。純正の元色のオールペンですがとてんも綺麗な色ですね。濁っていない青、透明感があり少し赤味のある綺麗なお色でした。ビフォーアフターで比較するとまるで別の車の様ですね。
オールペンとなると高額になりますが、折角なので交換できるエンブレムやモールなどはすべて交換しています。生産中止になる部品も多く、交換したくても部品が入手できないケースも増えてきていますので、オールペンを検討されている方は早めの検討をお勧めいたします。
レガシィが生産中止という残念なニュースがありましたが、オールペンする事で新車には戻せませんが、大切な愛車を綺麗な状態で永く気持ちよく乗り続ける事ができますので、是非永い相棒としてお乗りいただきたいと思います。
次回はメンテナンスでのご来店をお待ちしております。
この度は数あるショップから当店をお選びいただきまして誠にありがとうございました。
感謝・報恩・貢献 お客様とのご縁に心より感謝申し上げます。
スバルレガシィのオールペン 板金塗装のご用命は埼玉県さいたま市のドライバーズピットへ